北ア南部前衛 本神山 (1283m) 2011年3月6日

所要時間 6:11 梓川ふるさと公園−−7:06 本神山 7:17−−7:40 梓川ふるさと公園

概要
 山頂北側の梓川ふるさと公園から北東尾根を往復。ここも麓から山頂まで松茸止め山であり、茸シーズンを外して登るべき山。北東尾根上には明瞭な踏跡があり藪は皆無。山頂は肩で山頂標識無し。展望も無し。


 北ア南部の黒沢山周辺には小さな山がいくつもあるが、今回はその中で本神山に登ってみた。地形図を見ると梓川ふるさと公園から谷沿いに途中まで破線が描かれているし、山頂西側に送電線が通っているのでその巡視路も利用できよう。ただ、昨日の浅川山や古城山の経験でこの標高ならば藪はほとんど無いだろうと予想が付きどこからでも好き勝手に登れる。今回は道路の除雪が期待できる範囲で最短距離と思われる梓川ふるさと公園から北東尾根に取り付いて山頂を目指すことにした。

シーズンオフの公園奥に駐車 ここから廃林道開始

 梓川ふるさと公園は公園中心部は完全に除雪されているが池から西側に上がる道の入口は凍結していて冬タイヤを空回りさせながら通過、あとは突き当たりのT字路で舗装が終わって未除雪のダートとなるが、これ以上車を使うのはうちの2WD車ではチェーンを装着しない限り無理なので素直に車を置いて歩くことにする。山頂付近は少し積雪があるだろうが浅川山の経験からしてつぼ足で全く問題ないだろうとワカンもスノーシューもピッケルも置いていく。後から気付いたが今シーズン1回しか使っていないザックの中の12本爪アイゼンの存在を忘れており、そいつだけは存在を思い出せないまま背負っていった。

谷沿いに上がる廃林道 右に分岐する廃林道から尾根に向かう
尾根に乗る 尾根左手(写真の範囲外)に溝がある

 公園から谷沿いの破線は廃林道でそのまま谷を詰めてもいいが、今の時期は水が凍ってツルツルだろうから尾根に乗り移った方が得策だろうと右に分岐する廃林道に乗り移ってすぐに北東尾根に取り付く。ここは尾根東直下に深く掘れた道が存在しているが日当たりが悪くて周囲は無雪なのに溝の中だけ雪が残り、登りでは歩きにくいので正確に尾根上を歩いた。しかし雪は無いのだが土が凍ってよく滑る。これなら残雪の上を歩いても変わらなかったかもしれない。周囲の立ち木に掴りながら登っていく。小動物の足跡がたくさん見られたが、そのうちの一つの主はリスだった。地面の上をチョロチョロ動き回る物体がいたので最初は鳥かと思ったら2匹のリスだった。リスの足跡はかなり小さいかな。

松茸止め山の標識多数 違反者は10万円なり。大明神山よりえらく安い

 尾根の下部の方は唐松や檜の植林帯であったが標高が上がると赤松が登場し今回も松茸止め山の警告看板がたくさん出てきた。これで何度目だろう。この付近はどこも止め山と考えた方がいいようで冬や早春に登るのが無難だろう。

浅くなった溝を上がる 積雪が増えてきたが主に軽い新雪

 2箇所ほど肩が登場して傾斜が緩むが再び尾根が立ち上がって溝の中を登る。上部になると尾根上は雑木がうるさくなってくるので何も無い溝の中の方が歩きやすかった(下部は倒木があったが)。積雪量は足の甲ほどで全く苦にならない。逆に積雪のおかげで帰りは膝へのショックが吸収されてラクに下ることができた。これだから雪があるといいこともあるんだな。

まだ溝は続く 山頂近くでこんなテープあり
本神山山頂の一角 本神山最高点。標識類無し

 そこそこの傾斜の尾根を登って3たび傾斜が緩んで肩に到着すると本神山山頂だった。しかしこの時は地形図を家に忘れてきてしまい、前日に車の中でパソコンの画面でざっと本神山の位置を確認しただけで正確な地形までは頭に入れていなかった。確か傾斜が緩んだ最初のピークだったと記憶していたが肩だったかまでは覚えていなかった。マイナーピークなので山頂標識もなくGPSも持ってこなかったのでお手上げだ。唯一記憶しているのは標高で、高度計の表示は1290m前後で山頂の高さだ。しかし誤差も考えられるし、樹林で遮られ先が見通せないが本物の山頂がこの先にあるかもしれない。とりあえず納得できる場所まで先に進むことにした。

先に進んでみる 送電鉄塔登場
送電鉄塔から見た南アルプス(クリックで拡大)

 本神山から先は積雪量が増えたが足首程度でまだつぼ足で問題なかった。平坦な尾根を進むと今回のコース中唯一展望が開けた大きな送電鉄塔が登場、確か昨日見た地図でも山頂近くを送電線が通っていたはずだが、僅かな記憶では送電線は山頂を行き過ぎた奥だったはずだ。それでもまだ怪しいので先を進むが緩やかに登り、高度計の表示は1320mを超えてもまだ登っている。それに樹林を通して見えるのはずっと高いピークであり、やっぱりさっきの肩が山頂に思えた。肩に戻って山頂標識が無いか探してみたが発見できず、入山禁止の張り紙だけが目立っていた。一応、ここを山頂としよう。間違っていないかどうかは帰ってから調べよう。結果的にはこの肩が間違いなく本神山山頂だった。よかったぁ。

 下山は同じルートを辿ったが、凍った滑りやすい地面と膝への衝撃を考えると残雪上を歩いた方が得策なので、下山はずっと溝の中を下った。雪は凍っていないのでノーアイゼンでもかかとを入れて歩けば滑ることはなく、無雪地帯よりずっと早く歩けた。ただし1箇所だけは派手に枝分かれした木が溝を塞いで突破不能で、右手の土手の上に上がって高巻きして再び溝に戻った。尾根の傾斜がほとんど無くなったところで溝は自然消滅して廃林道に合流していた。

 

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